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2010 / 12 / 19
00:00

温故知新

社長です。

 

新しいものを作るのに、必死のパッチで

デザインシステムと向き合っていると、

服になるための生地から大きく逸れてしまって

額縁に飾るようなものを作ろうとしてしまっている

ことが、度々あります。

 

店頭や雑誌、webなどで服を見ていると、その

素材はいたってシンプル。

手は込んでいてもシンプルに表現できないと

難しい素材になるだけだと思っています。

 

Toa-Knitの生地の場合、シンプル過ぎても

つまらないし、手が込み過ぎていても「へぇ~」

で終わることが多いので、微妙なバランスが

必要です。

 

今まで手が込み過ぎていて失敗した例としては、

12色以上の色を使ってジャガードを表現しました。

異素材を6種類組み合わせて生地を作りました。

こうした作り方をしたものは、結局あまり売れません

でした。

 

理由は、色数が多すぎると、実際に素材を使う人

たちが、色の組み合わせができなくなってしまう事

やコストが高くなりすぎて、結局本生産になったとしても

お弁当のちょっとした豪華なおかずにしかならない

からです。

 

ご飯やたまご焼きやかまぼこは無理としても、手羽先

だったり、シャケだったり、そのお弁当の魅力となる

ようなポジションのものでないといけないのだと思います。

もちろん、ご飯やたまご焼きやかまぼこは、大好きですが。

 

過去に大ヒットした商品を並べてみると、後付けですが

売れた理由が存在していました。その時代に合った理由とも

考えられます。では、現在では?と置き換えて、昔売れた

ものから、素材を現在のものに置き換えて、作ってみると

驚くことに、編み下げを見ただけで、まったくつまらないもの

ができてしまいます。で、そこで製作をやめてしまいます。

 

でもこれは、どうなんだろう。

 

自分が見てつまらないと思ってしまうと、生地を見てもらう

人も、おそらくつまらないと思うはずです。では、その良さ

を冷静に引っ張り出して自分に説明をして見ることで、

自分も面白いと思うかもしれません。

 

過去にやったから、ここをこう変更するとたぶんこうなる。

ということで、結果が見えてしまって、つまらなく思う習性に

なっているのだと気が付きました。

 

全く新しいものと、過去の手法だけど新しいこと両建てで

アンテナを張っていかねばと思いました。

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